ウニの飼い方|自宅でペットとして育てるための飼育マニュアル

ウニは、海の中で暮らす少し不思議な生き物です。

水槽の壁をゆっくり移動したり、管足を使って餌を抱えたり、体の上に小石や海藻を載せたりと、観察していると意外に多くの動きを見せてくれます。

一方で、ウニを自宅で飼育するためには、淡水魚とは異なる海水環境を用意しなければなりません。特に注意したいのが、水温、塩分、餌の食べ残しによる水質悪化です。

このページでは、個人宅でウニをペットとして飼育する方に向けて、最低限そろえたい設備や水槽の準備、餌の与え方、日々のお世話について分かりやすく紹介します。

※本ページは、数匹のウニを観察・飼育する家庭用水槽を想定しています。食用養殖、繁殖、研究目的の専門的な管理方法とは異なります。

ウニは自宅で飼える?

ウニは、適切な海水環境を用意すれば、自宅の水槽でも飼育できます。

魚のように水槽内を泳ぎ回らないため、一見すると飼育しやすそうに見えます。しかし、ウニは水温や塩分の急激な変化、水質の悪化などによって弱ることがあります。

特に、次の3点が重要です。

  • 水温を大きく変化させない
  • 海水の塩分を適切に保つ
  • 餌の食べ残しを放置しない

高価な測定機器をすべてそろえる必要はありません。

まずは最低限必要なものを用意し、毎日ウニの様子を観察することから始めましょう。

ウニを飼うために必要なもの

水槽

45cm~60cm水槽がおすすめ。大きいほど安定します。金魚用とかでOK

ろ過器

上部ろ過器がおすすめ。メンテナンスが楽です。あと、安くセットで手に入る。

比重計

海水濃度を測るために必須。1.020~1.024くらいの比重にする。

人工海水の素

ホームセンターとかでも購入できるけど安くて大量に入っているのがおすすめ。

その他

結構フンをするので、ネットで1日1回取り除くと水質安定しやすいです。

あとは、水温計、餌を与えるためのピンセット、水替えグッズがあると便利。
水温はウニの種類にもよりますが、うちで飼育しているウニは28度を超える頃から弱りやすくなる印象があります。

エアレーションは意外と重要ではない気がしています。もちろん、あったほうが安定はすると思います。

バクテリアについて

水槽で生き物を飼うときの大敵が、フンや食べ残しから発生するアンモニアです。アンモニアが水槽内にたまると、ウニが弱ったり、トゲが抜けたりする原因になります。

そこで活躍するのが、ろ過器のフィルターなどに住み着くバクテリアです。バクテリアは、有害なアンモニアを段階的に分解し、比較的害の少ない硝酸塩へ変えてくれます。

新品の水槽やろ過器には、最初から十分なバクテリアがいるわけではありません。ウニを迎える前に人工海水を入れ、ろ過器を動かして、水槽内にバクテリアが定着する時間をつくりましょう。(目安として、ウニを入れる1週間くらい前、できればもう少し長く)

なお、何も入っていない水槽を動かすだけでは、バクテリアの餌となるアンモニアがほとんど発生しません。私は、水槽の立ち上げ時にスーパーで買ってきたアサリを一時的に入れて、水槽内に生き物がいる状態をつくります。

水槽を準備したその日にウニを入れるのではなく、先に水槽を育ててから、ウニを迎えることが、飼育を成功させる大切なポイントです。

餌について

ウニは、意外にもさまざまなものを食べます。

自然界では海藻類を中心に食べていますが、飼育下では、キャベツやレタスなどの野菜、リンゴやナシなどの果物、干しエビなどの甲殻類、魚の刺身なども食べます。

いろいろな食材を少しずつ試してみてください。

ウニにも個体差があり、同じ種類でも好きな餌が違うことがあります。どの餌に早く近づくのか、どのくらい食べるのかを観察しながら、自分のウニの好物を探してみるのも、飼育の楽しみの一つです。

トゲを使って餌をキャッチするさまはなかなか可愛いですよ!

水換えの頻度・メンテナンス

日々のお手入れと水換え

うちでは、毎日、小さな手網を使って水槽内のフンや食べ残しを取り除いています。

ウニのフンや残った餌を放置すると、水質悪化の原因になります。ろ過器に任せきりにせず、目に見える汚れをこまめに回収することが、水をきれいに保つポイントです。

また、1週間に1回程度、バケツ1杯分を目安に水換えをしています。水槽の大きさやウニの数、餌の量によって適切な水換え量は異なるため、水の濁りや汚れ具合を見ながら調整してください。

蒸発すると塩分が濃くなります

水槽の水は少しずつ蒸発しますが、塩分は水槽内に残ります。そのため、時間がたつにつれて塩分濃度が高くなることがあります。ときどき比重計で海水の濃さを確認し、濃くなりすぎている場合は、水道水で薄めて調整します。

一度に大量の水を入れると塩分濃度が急変するため、比重を確認しながら少しずつ加えましょう。

ろ過器のフィルターを洗うときの注意

うちでは、フィルターの汚れ具合を確認しながら、半年に1回程度を目安に洗浄しています。

ろ過器のフィルターには、水槽内のアンモニアなどを分解してくれる大切なバクテリアが住み着いています。そのため、フィルターを水道水で洗うとバクテリアが減ってしまう可能性があります。

フィルターを洗うときは、水換えの際に水槽から取り出した飼育水を使うようにしています。

新品のようにきれいに洗う必要はありません。洗いすぎず、バクテリアをできるだけ残すことが、水質を安定させるポイントです。

また、複数のフィルターやろ材を使用している場合は、すべてを一度に洗浄・交換せず、時期をずらして手入れすると安心です。

最後に

ウニの飼育は、特別に難しいことばかりではありません。

まずは、水槽・ろ過器・比重計・人工海水の素をそろえ、ウニを入れる前に水槽をしっかり立ち上げること。
飼育を始めた後は、毎日フンや食べ残しを取り除き、ときどき比重を確認しながら、定期的に水換えを行うことが基本です。

また、ろ過器のフィルターには、水をきれいにしてくれるバクテリアが住み着いています。フィルターを洗うときは、水道水ではなく、水換えで出た飼育水を使い、洗いすぎないようにしましょう。

ウニは、海藻だけでなく、野菜や果物、甲殻類など、意外にさまざまな餌を食べます。どの餌を好むのか、どの時間帯によく動くのか、どんな行動をするのかを観察するのも、ウニ飼育の大きな楽しみです。

最初から完璧を目指す必要はありません。
少ない数から始めて、毎日少しずつ様子を見ながら、自分の水槽に合った管理方法を見つけていきましょう。

海のない場所でも、ウニとの暮らしは楽しめます。